ロング/ショート比率(LS比率)とは
為替FXやゴールドCFDなど商品の取引において、
- ロング(買いポジション)保有者
- ショート(売りポジション)保有者
の2つの割合を数字にしたものをLS(ロング/ショート)比率やポジション比率と呼びます。
LS比率が有効なビットコイン(BTC)FX界隈から広まっていったテクニカル分析ですが、
BTCFXは為替などよりも出来高が少ないので市場参加者のポジション比率が重要
為替FXやCFDにおいても有効なテクニカルだったため、現在ではLS比率をチェックしているFXトレーダーも多くなりました。
上昇トレンドの相場であってもロング=買いのポジションが増えすぎるといわゆる『高値掴み』層が出てくるため、
- 価格の伸び悩みにより利確が発生
- 利確に伴う下落から強制ロスカットが連鎖
などの原因で相場が下落へ転じることがあります。
下降トレンドはその逆で、底値付近でショートをしてしまった層が損切りをしたり強制ロスカットされることによりショートカバーによる上昇が発生し、そのまま上昇トレンドへ転換することも。
実際にLS比率を見ていると、上昇トレンドの通貨ペアはショートポジションに偏っているパターンが目立ちます。
売り=ショートから入ることができるのがFXの強みですが、
個人的にFXで焼かれている人ってショートポジションで捕まったりゼロカットされている人が多いイメージがあります…。
特にゴールド(XAUUSD)のショートでゼロカ→入金を繰り返している人をXでよく見かけますね。
2019年~2024年の相場を見ていると、だいたいの商品CFDは買っておけと言う感じでした。
簡単に言うとFXは少ないポジションの方が有利
当然ファンダやテクニカルも考慮しないといけませんが、
やはりあまりにロングやショートに偏っている=捕まっているポジションが多いと、
相場は逆方向に動きやすいと考えていいと思います。
FXポジションのLS比率が確認できるサイト
外為情報ナビ
https://www.gaitame.com/markets/tool/position_ratio/details.html?country=usdjpy
日本人トレーダーのポジション保有率を感覚的に確認できるサイトです。
東京時間のトレンドはロンドン時間やニューヨーク時間で覆されやすく、
身も蓋もない言い方をすると日本勢は燃料にされやすいので、こちらのポジションがあまりに偏っている場合は注意をした方がいいでしょう。
為替のみの情報なので、株価指数や貴金属などCFDの情報は取得できません。
『取引データ』をタップすることでポジションの割合が確認できます。
色のついていないポジションが含み損ポジション。
SAXOBANK(サクソバンク)
https://www.home.saxo/campaigns/inspiration-forex
以前は↓URLから非ログイン状態でも詳細なLS比率を確認できましたが、現在は非ログイン状態では僅かな通貨ペアしか確認できません。(タップで切り替え可能)
https://www.home.saxo/insights/tools/fx-open-positions/tool-details
日本向けの展開もしているSAXOBANKのポジション比率を確認できるサイト。
OANDAより取引量が大きく、信頼のおけるデータと言えるでしょう。
外為ナビと違い、ゴールド(XAUUSD)のポジション比率も確認できます。
ポジション比率は左側の赤がロング、右側の青がショート。
タップすることで具体的な数字の確認も可能。
画面下に表示される『Open Positions』では左側がロングで右側がショート。
赤が含み益、青が含み損のポジション。
OANDA(オアンダ)
ポジション比率
https://www.oanda.jp/lab-education/oanda_lab/oanda_rab/openpositon/
オーダーブック
https://www.oanda.jp/lab-education/oanda_lab/oanda_rab/open_position/
なぜかURLがオープンポジションとほとんど同じ
チャート表示する業者としてよく用いられるOANDAですが、取引量自体はSAXOBANKに劣ります。
とは言えオーダーブックはX(旧Twitter)で為替・ゴールドFX/BTCFXのポジションやエントリーを公開しているアカウント参考にしているトレーダーも多数。
『オープンポジション』をタップすることで現在開かれているポジションの確認ができます。
オレンジが含み益で青が含み損のポジションですが、記事執筆時の2019年7月時点でのドル円(USDJPY)は含み損のロンガーが多く、上値が重いと言うことがよく分かります。
一方では108.5円を境に含み損のショーターもそれなりに捕まっていますね。
DAILYFX
https://www.dailyfx.com/sentiment
X(旧Twitter)アカウントの経済指標発表の速さが頼もしいDAILYFXのサイトにもポジション分析用のページがあります。
為替FXに関するファンダメンタルズの確認にオススメのサイト/X(旧Twitter)アカウント
Net Long(ネットロング)、Net Short(ネットショート)と言う表記が独特ですが、要するにレバレッジをかけたポジションのことで他のサイトと意味は変わりません。
直近の値動きからBULLISH(ブリッシュ・強気)、MIXED(ミックスド・中間)、BEARISH(ベアリッシュ・弱気)の三段階で相場を評価してくれるのもポイント。
表示が大きくて見やすいのはいいのですが、スマートフォンからだと一度に表示できる通貨ペアが少ないのがやや難点。
スマートフォンアプリ版のChromeは右上のメニューから『PC 版サイト』、
Vivaldiは『デスクトップ用サイト』を選ぶことでパソコンのレイアウトに切り替えられます。
紹介したもののChromeはゴミ…
XMトップページのLS比率
XMのトップページの下の方にある『XMTRADINGトレーダーダッシュボード』ではXMでトレードをしている人のLS比率が確認できます。
ただし端末のサイズがタブレット以上でないと表示されません。
Bootstrapと言うCSSフレームワークで端末の画面サイズを判別して制御しています
どうしてもスマートフォンでXMのLS比率を確認したい場合の手順は以下。
- スマホ版EdgeやChromeなどで『デスクトップサイトを表示』または『PC版サイトを表示』をタップ
- 『印刷』をタップ
- 3ページ目あたりにLS比率が表示される
画像は表示されませんが、LS比率の割合はこの手順で確認できます。
左がロングで右がショート。
こうして見るとXMのトレーダーもトレンドに逆らう逆張りが好きと言うことがよく分かります…。
LS比率が表示できるiForex(アイフォレックス)のアプリ
iForexのスマートフォンアプリでは簡単に各通貨ペアのポジションを確認できます。
ゴールド(XAUUSD)など取引量があまり多くないCFDは業者によってかなり比率が異なるのでイマイチアテにならないのですが、
一方で取引量の多い為替FXに関しては業者による差がそれほど出ないので、気軽に確認できるiForexのアプリを使うのも手。
iForexのアプリは他にも価格アラートを無制限に設定できるなど意外に優秀なので、アカウントを作っておくと便利です。
LS比率をトレードの一助に
テクニカル分析において最も信頼できるのが見ている人が一番多い移動平均線であることには変わりませんが、
『上値が重い』『下値が堅い』などと言った感覚的なものを視認できるので、LS比率も判断材料の一つになるでしょう。
価格が伸び悩んでいる場合は含み損のポジションの損切りや、利確が始まっているからかもしれません。
テクニカル考察記事一覧
基本・心構え
インジケーター・オシレーター別
- MT4/MT5アプリにMACDを表示して相場の転換に乗る
- オシレーターRSIとDeMarkerのMTアプリへの追加方法と使い方
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- パラボリックSARとフラクタル(Fractals)を使って天底を見極める
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応用
- 288EMAと48EMAと5分足でトレンドを見極める鷲津理論
- フィボナッチ138.2と161.8からのショートは有効
- 為替FXやゴールドのLS比率を確認できるサイト
- アメリカ10年国債と株価指数、ドル円、ゴールドとの相関
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- 通貨強弱が確認できるサイトまとめ